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JIPP 特定非営利活動法人日本郵便文化振興機構
The Japan Institute for Philatelic Promotion, NPO |
ごあいさつ
日本郵便文化振興機構(JIPP)は、世界各国において脈々と受け継がれてきた郵便文化、すなわち郵便サービスの多様な利活用、郵便制度に関する調査・研究及び郵便切手研究・収集等の各種文化活動の、わが国及び世界各国におけるさらなる振興・発展を図るとともに、その前提となる環境整備を行うなど、独自の非営利活動を通じ、社会の健全な発展に寄与することをめざし、2008年7月の任意団体創設以来、類似の目的を持つ他団体とも連携・協力しつつ活動しており、2009年2月には内閣総理大臣より特定非営利活動法人に認証され、揺るぎない経営基盤と社会的信認のもとで積極的に社会に貢献しています。
具体的には、
◆使用済切手回収運動による慈善事業
◆郵便文化の調査研究や郵便切手収集・研究の普及・推進事業
◆郵便切手類の適正な流通を図る市場である「東京郵便切手類取引所(TOPHEX)」(オークション)の運営
など様々な事業を行っています。
明治4年以降、日本が近代国家として発展を遂げる中で世界の主要国として位置づけられる今日に至るまで、郵便制度は、一貫して情報の受発信や物品送達のための重要な社会的インフラとして、国の繁栄を支える機能を果たしてきました。平成19年秋より郵政民営化がスタートし、その一角をなす郵便事業についても、制度創設以来の未曾有の改革の波が及んでいますが、経営手法は変われど郵便制度自体の重要性は些かも揺らぐことはありません。
こうしたなかで今日、これら郵便制度に関する調査・研究を文化活動として推進し、その成果を社会に還元していくことは、歴史を実証的に検証する貴重な取り組みであることと同時に、郵便が世界を結ぶインフラとしての特質を有し国際理解や平和構築に対する貢献も期待できることから、これらの社会的意義は決して小さくないと思われます。
また、世界に目を転ずれば1840年以来、郵便制度において郵便料金の前払い証票として位置づけられてきた郵便切手は、発行体としての国・地域(ないしはその為政者)の意思を明示的ないし黙示的示すメディアとしての役割を確立したことに加え、その高い芸術性から「方寸の芸術」とも呼ばれて、老若男女に愛されてきました。これを収集し研究することもまた、高度な文化活動であり、国際的な相互理解にも繋がります。その手法の健全な普及を図ることは、国民の健全な余暇活動にも通じていくことでしょう。
さらには、フィラテリーの素材としての郵便切手類とりわけ未使用の郵便切手は、「広義の有価証券」です。郵便切手類の流通市場の整備を通じ、切手類の価値を保全・向上させることは、保有リスクの軽減のみならず、取引健全化にも寄与し、延いてはわが国の郵便事業に対する信認確保や郵便事業をつかさどる経営体の健全な財務運営にも繋がります。
加えて、実際に郵便に使用された郵便切手は、郵便料金の前払い証票としての役割を終えてもなお、フィラテリーの素材として有用であり、これを広く回収して専門家が適正な価格で流通させるスキームを確立・育成することができれば、資金的に必ずしも恵まれていないNPO法人や社会福祉法人等の財政に寄与することも可能であることから、こうした活動を国民運動として広めていくことの社会的意義も決して小さくないと確信しています。
このように、郵便(制度)や郵便切手類を素材とするフィラテリーをさらに振興・発展させることは、社会に広範かつ多様な利益をもたらします。私ども特定非営利活動法人日本郵便文化振興機構(JIPP)は、こうした考え方に立ち、積極的に活動を進めています。多くの皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
特定非営利活動法人日本郵便文化振興機構
共同代表 内藤陽介 池田健三郎 井上和幸
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